
少し前に行った久留米市美術館で開催されていた
『鴨居玲展 静止した刻』
作品から伝わってくる
悲哀、虚無感、孤独、空しさ
葛藤、絶望、内面への渇望
生々しい凄まじいエネルギー。
1枚1枚から訴えかけられて、鳥肌がたって
息苦しくなりそうで、吸い込まれる。
人の弱い部分とは何かを直視して
人間とは何か。
生死の極限的なものを
突きつけられたような気分でした。
鴨居玲とはどんな人だったんだろう。
どんな人生を送り、どんな人柄だったんだろう。
美術館に展示してあった写真をみると、
俳優さんみたいだった。
絵から想像していた重苦しい感じとは違ってた。
穏やかな眼差しだった。
色鮮やかな絵は少ないけれど、
暗い絵の中に鮮やかな青や赤が
眩しいくらい綺麗でした。
*
光と影
死の影が濃い分
生の光の照射を鋭く感じる。
そんな感じ。
*
社会や日常において疎外感や孤独は
常に対峙するものでもあって
今年は特に感じることも多かったと思います。
今の時期だからこそ観て感じるものも多かったかな。
人間は弱いし、醜い。
描かれた姿に自分を見るから引きずり込まれそうになる。
決して気分が明るくなるような絵ばかりではないけど、
何度も観たくなる。行けてよかった。素晴らしかった。
図録も頂き、美術館にも二度足を運ぶことができました。
なんともタイムリーな展示会でした。(ちょっとだけ、どんよりしますが笑)